上司の心ない一言で疲れが倍増 〜その他の気をつけたい言葉〜 プラスの言葉遣い③

◆あなたの声かけ、大丈夫ですか?

マッサージチェアの大手のフジ医療器が、子供を持つ男性約2000人に聞いた調査では、精神的疲労がある人の原因の8割が「仕事」と「人間関係」で、疲れる相手は「上司」「同僚」「部下」の順でした。
仕事や職場におけるコミュニケーションが心地よくできないと、言われた相手は精神的にも負担が大きくなるようです。
自分では何気ないつもりで話した言葉も、部下からすると時には『傷ついた、パワハラだ』などど、責任管理能力がないように受け取られてしまうこともあります。

前々回②に引き続き、「疲れが倍増する言葉」を挙げてみます。例えば、
「仕事だから/プロなんだから我慢してやって」・・・滅私奉公か…。私のサービス残業のことなんて考えてもくれないの?

「そんな仕事頼んだっけ」・・・自分が言った言葉に責任持ってほしい。

「暇そうだね」・・・決して遊んでいるわけではありません!

「前例がないから/慣習だから」・・・こちらの状況や立場は二の次か、わかってはもらえないのか…。

 

無意識に言った言葉の背後で、こんな部下や同僚の嘆きの声が聞こえてきそうです。

◆言い方次第で相手の心を動かすことも可能になる⁈

 

相手を不快にせず、よい関係を築くためにも、こんな言葉をさりげなく伝えたらいかがでしょう。

「仕事だから/プロなんだから我慢してやって」→ 「いつもきちんとまとめてくれて、助かっているよ。あともう少し、〇〇までまとめてくれると本当に助かるよ。君じゃなくちゃダメなんだ」

 

「そんな仕事頼んだっけ」→ 忙しさにかまけて、自分の言った言葉も忘れてしまっているのかもしれません。「あっ、そうか。これもやってくれたんだ。気が利いているね」と相手の労を労いましょう。

 

「暇そうだね」→このような言葉を発しても、ネガティブな感情を与えるだけなので、あまり使わない方がよいですね。

「前例がないから/慣習だから」→ 部下が新しいことをチャレンジしようとしても、その士気や意欲をなくしてしまうかもしれません。「今はこういう状況で難しいけれど、一緒に頑張ろう」と言った前向きな気持ちを表したいです。

 

頭ごなしの発言は控えてなるべく具体的に。そして相手の頑張りを認めて寄り添うような言葉がけをしてみると、相手は自分の立場を受け入れてもらえたという安心感につながり、強いストレスを感じずにコミュニケーションができるでしょう。

 

五十嵐由美子